私は、アイ・ティ・イノベーションを約20年前に設立し、経営してきた。その際に、常に自分に対して心がけている言葉がある。
それは、常に “Hungryでいられるかどうか” である。ITの仕事は、どこか常に飢えていないと良い発想や、新たなサービスは、生まれない。私は、問題意識は、泥臭い飢えを原点として生まれると考える。飢えは、ルールやプロセスが整っている優等生企業には生まれにくいし、お客様の指示や上司の指示に忠実なカルチャの真面目な企業からも生まれにくい。
ある種の”飢えとか渇き“は、本能、情緒で分かるものであり、頭で考えるものではない。自分のビジョンや目標などの概念も綺麗ごと、理屈、学問から得られるものではなく、人によっては最初から教えなくても備わっているものかもしれない。
私は、飢えた人を求めているし、私自身に飢えがなくなったらこの仕事は引退すべきと思っている。
2011年に亡くなったスティーブ・ジョブズは、「Stay Hungry, Stay Foolish」という言葉を残している。常にもっと良いものができるはずだと考えていたに違いない。新しいものを生み出すために、何か新たな発想、方法、前とは違う考え方が必要になる。その際に人にばかにされることは何とも思わない。自分の情熱に真面目なあまり、時には感情的になり、非常識な発言もしてしまうし、人に理解されないことも、しばしばある。それでいいのだ。人の目や評価程度を気にしていては、異次元の発想は、生まれるはずもない。要は、高過ぎる志、強過ぎる熱意が、飢えや渇きを生み、偉大な成果をもたらす唯一の条件であると思う。
以下の言葉も研ぎ澄まされている。
ジョブズが考えた真剣な生きざまをあらわしている
If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?
もし今日が人生最後の日だとしたら、今やろうとしていることは 本当に自分のやりたいことだろうか?
自らを問いただしてみよう。