【質問】
「部下の話を最後までじっくり訊くこと」とマネージャ研修で学んだので、実践するよう心掛けていますが、部下の話があまりにも長く端的ではないので、聞いていられません。(47歳男性)
【かずみ先生より】
「傾聴が大切なことは理解しているが、長々話をするけど何を言いたいか全くわからない人、話しが逸れてしまう人、話がループして何度も同じ話をしてしまう人、いろんなタイプの部下がいるけど、全員の話を我慢して聞かなければならないのか」と、忙しいマネージャさんの深い悩みを聞きました。
毎回苦労されるそうです。部下の話をじっくり聞いて、あなたはこういうことを言いたいのか?とマネージャなりに理解したことを纏めて話をしてあげる、これを繰り返しているそうです。
そして、部下の対応に追われたマネージャは部下のいなくなった夜に自らが考えなければならないこと、作らなければならない資料の対応をする。
マネージャの皆さん、いつもお疲れ様ですm(_ _)m
でも、マネージャの方がじっくり話を聞いた結果「こういうことが言いたいの?」と纏めてしまうと、マネージャの聞き取るスキルは伸びても、その部下は「きちんと伝わった」と思い、報告が改善することはないでしょう。
以前、私も同じようなことがありました。
部下が上手く仕事を進めていないという状況を聞き、私は状況の説明を受けましたが、一向に状況が見えてきません。部下は自分が如何に頑張っていて、周りが非協力的であったかを話すのですが、私の知りたいことが伝わってきません。
1.現在はどのような状態なのか?(As-Is)
2.将来どのような状態にしたいのか?(To-Be)
3.As-Is状態をTo-Be状態にするために、何をしようと思ったのか?(活動の計画)
4.そのためにあなたは何をして、どこで躓いたのか?
この流れで1つずつ話をしてもらいました。間に質問を交えながら…。
そうするとようやく状況がわかり、問題点を把握することができたのです。そしてこの4つの流れで報告書を書いてもらうと、説明を受けたとおりの理解しやすい報告書が出来上がりました。
思考の整理や分析で用いるフレームワークは世の中にいろいろあります。今回はAsIs-ToBeのギャップ分析の考え方を基に整理してもらいましたが、同じようにフレームワークを用いて部下が考え、アウトプットをつくるのは、ステップアップの上で有効ですよ。