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具体性のない話を具体化するためには


【質問】
私が作った資料をある人にレビューしてもらうと、ダメ出ししておきながら、一般論や、あるべき姿しか語らないため、具体的な作業イメージがわきません。
このような指摘や指示を受けた場合、どのように仕事を進めればよいのでしょうか?
(34歳女性)

【かずみ先生より】
PMOメンバーやBAとして活動し始めると、目標はあるがプロセスやアウトプットがゼロということは良くあります。
創造・想像の世界から始まるといっても過言ではありません。

プロセスやタスクを決めるにせよ、アウトプットを決めるにせよ、まずは目標から私が想像した内容を資料化します。私の頭の中を表現した概念図ですね。

ここで、概念図とは何か。デジタル大辞泉より
「物事を説明する際に、話のあらましや事物の関係がわかるように描いた簡便な図」

そう、簡便な図。簡単そうでしょ。
私の概念図に、なぜこの箱があるのか、なぜこの箱と箱がつながっているのか、皆さんに絵1つ1つの理由を説明します。
理由にならないレベルのものもありますが、なぜそう考えたのか、考えるに至った過程や、過去の経験によるものであれば、経験を話します。
私の考えを説明すると、理解や同意を得ることができたり、別の意見を聞くことができます。

システム企画に携わっている人や、ITシステム設計に携わっている人は良く、
概念モデル→論理モデル→物理モデル
という流れで、ビジネスを俯瞰できる概念モデルから、実装できる物理レベルまで落としますよね。
概念モデルを作る人にとって見れば、「私の頭の中にあることを概念図に落とす」のは当たり前に実施していると思います。

「一般論や、あるべき姿を語る人がいますが、その人の話を聞いても具体的な作業イメージがわかない」とのことですが、
① 「指摘された箇所」に対してなぜ自分は資料にその記述を入れたのか。目的・背景・理由を説明する。
② 指摘した人に、指摘した事項に対する目的・背景・理由を聞く。
この手順で進めてはいかがですか?
あなたにとっては相手が何を言っているかわからないでしょうが、相手もあなたがなぜその記述を入れたのかわからないかもしれません。
自らが説明すると、相手もその意図を理解しますし、なぜ指摘したのかの説明が必要になります。

目的・背景・理由を聞けば、具体的な修正方法を教えてもらえなくても、自分が考えとの相違点が見つかり、次のアクションにつながります。

その方は、貴方に考えてもらいたくて、一般論やあるべき姿を語り、具体的な修正方法を言わないのかもしれません。
もしくは、指摘している人も具体的にどう修正すればよいかわからないのかも...。こういう人は良くいますよ!

*****
最近、講演や講義をする機会が増えたことは前回お伝えした通り。
私は女性の割に声が低くよく通るため、人前で声を出すことに苦労はしませんが、声が小さく、かつ声が通らず悩んでいるのは、弊社のマルちゃん。

声を出すプロと飲みながら、声を出すコツを聞いたところ「腹だよ腹」といって「すみませ~ん」と腹式で店員さんを呼んでくれました。
プロはすごい。お店が共鳴により振動し、店内にいる全員が振り返りました。

マルちゃん、飲み屋で全員振り返るような「すみませ~ん」で声出し練習してみましょう。

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関和美
奈良女子大学 理学部 物理学科(現 物理科学科)卒業 日本電信電話株式会社に入社(NTT分社化によりエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社に転籍)。主に金融系のSEとしてNWシステム 構築の設計、アプリケーション開発の要件定義、設計工程を経験し、その後プロジェクトマネジャーとしてプロジェクトに携わる。 2007年より現職。大規模プロジェクトにおけるPMO(Project Management Office)の運営およびプロジェクトマネジメント支援や、IT構想企画の支援を行っている。PMP。

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