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読者の皆さんに感謝-2013年初頭にあたり


明けまして、おめでとうございます。本年も引き続き読者の方々に役立つ生の情報をお届けできればと思います。

今回でメルマガ配信は、233号になった。2週間に一度配信しているので、466週に亘り私は、休まず書いたことになる。今年中には、通算で500週、約10年の節目を迎えることになるだろう。この10年の間に様々なことが世の中では起こったが、読者の方々のおかげでモチベーションを保ち書き続けることができたと思っている。

また、本年(2013年)は、アイ・ティ・イノベーションが設立15年を迎えることになる。ITの改革に関する仕事を、変化が激しく厳しい経済環境の中で続けることができたのも、常に私どもに課題を与えてくださったお客様があってのことと、心から感謝している。

さて、この節目にあたり、会社設立のころのことを振り返ってみよう。そこには、当時から一貫して私の大事にしていることがある。それは、常に常に「人に正直に、人との関係を大切にして、夢や理想を素直に語り、難しい仕事でもあきらめずにとにかく続ける」ということだ。若いころは、足元や目先のことに気が向きがちだが、経験を積むことで、何が経営にとって大切かが少しずつハッキリしてくる。また、少しずつであるが大切さが変化してくる。競争力のある技術を開発し早く世の中に投入することや、戦略をしっかりと書いてそれに組織を集中させることなど、経営の指南書によく書かれていることを最初は最も重視していた。

このことは、間違いではないが、焦ってやろうとしても、会社は、ストレートに目標に向かってくれない。本当に機能させるには、別の視点がより重要である。それは、経営指南書にあるような戦略手段を磨くのではない。人を創るという視点がより重要なのである。それにも拘わらず概して戦略に力を入れ、人を育てることを軽視しているように思う。人がついてくるということは、人が成長し、努力し、気持ちよく仕事ができる環境を整えることに他ならない。人は、そもそも組織に都合よくできていない、刺激を与えないと成長や変化はなかなか難しい。

でも、世の中を広く見てみよう。人が、戦略を創り、人が組織を成長させ、人が、様々な課題を乗り越える方法を考える。人が、良い雰囲気を生み出し、最大の成長エネルギーである“熱意”を生み出す。人に注目し、人を成長させること、人と人との関係を大切にすること、そのことこそが組織の成長と最も関係しているのだ。このことを本気で理解したうえで、何事にも取り組むことこそが、成果につながるのだ。

アイ・ティ・イノベーションでは、社是に次のことが書かれている。
「人を中心に考えてこそ強いITが生まれるのだ」私は、15年前にこれを書いたが、本当に理解できたのは、最近である。ここで言っている人は、お客様、パートナ、社員など関係者全てを意味している。

設立時の精神を大切に、次の成長の機会を見つけよう! これは、節目にあたっての私の新たな決意である。

参考までに私の考えの変化を15年前と比較してみた。

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クアラルンプールのホテルより

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林衛
IT戦略とプロジェクトマネジメントを中核にITビジネスのコンサルティングを行うアイ・ティ・イノベーションのファウンダーであり社長を務める。◆コンサルの実践を積みながら英米のIT企業とかかわる中で先端的な方法論と技術を学び、コンサルティング力に磨きをかけてきた。技術にも人間にも精通するPM界のグランドマスター的存在。◆Modusアカデミー講師。ドラッカー学会会員、名古屋工業大学・東京工業大学などの大学の講師を勤める。

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