東北関東大震災発生から2週間目に入り地震の被害が、徐々に明らかになってきている。発生当初からの予測を遥かに超えた被害である。私は、被災者の報道を見るたびに胸が詰まる思いがする。何とか難を逃れた人々の健康と精神面の維持が気がかりになっている。
二次的に被災者を災難に合わせることは、なんとしても食い止めなければならない。同時に起こっている福島の発電所の事故は、深刻であるが、一歩一歩、事態収束へ向けての成果が出てきている。自分の命を危険さらして、国のために懸命に復旧活動に従事している人には、本当に頭が下がる。リーダーの会見から部下や家族への思いと強い使命感を感じた。
私は、現地で直接の手助けをすることができないが、ふたたび、「自分の立場で何ができるか」について考え続けている。
第一の課題は、人々の安全の確保ができるように失われた生活環境の復旧であることは言うまでも無い。震災に狼狽し、風評の影響で不要なエネルギーや食料などの買占めることなどは、もってのほかである。自分勝手な個人や企業の行動には、強く怒りを感じる。必要な物資を被災地に優先的に送れるようにする。利己的な行動は、慎まなければならない。
私は、被災地を一刻も早く復旧させるために、義援金を個人、社員、会社で拠出するよう社員やお客様にも理解を求めている。経営者として、同じ日本人として、復興の何らかの支援ができることをありがたいと思う。なぜならば、被災者ではないからだ。
具体的には、個人と社員で義援金を納めることである。また、当面5月までを一区切りとして売上の一部を義援金に当てることを決めた。義援金の目的は、あくまでも“復旧”である。各個人や企業が体力以上の支援をするよりも、地域の一日も早い自立ができるよう配慮することも忘れてはならない。
もう一つの課題は、やや長期的な観点で経済活動を停滞させないことである。国が、個人・法人、さらに世界の力も借りつつ、震災のあった地域、経済的に負の影響を被った地域の経済力の復活が不可欠になる。できるだけ短期間に正常な経済活動を可能にしなければならない。この課題について企業は、何をすべきかといえば、各企業が、企業活動を自立的に努力して収益を確保するということに他ならない。被災のニュースが、毎日流れているが、何もかも自粛するのは、かえって、経済を低迷させることになる。企業活動全体が、停滞することが、長期的に復興への道を閉ざすことになる。日本経済の活力こそが、復興への鍵になることを経営に携わるものの責任として常に頭におこうと思う。
関東での経済活動は、電力不足や原発事故への不安などから正常な企業活動には、支障が生じているが、正常時に近づける行動が重要だと思う。また、中部・関西以西の一層の経済上の頑張りが必要であると思う。是非、個人・企業・地域が、協力し合い活性化をはかって行きたい。この4月からは、本格的な経済活動の復興に支援できるように立ち上がろう。日本は、我々にとってかけがいのない国である。いまこそ日本という国を大切にしよう。
私どもアイ・ティ・イノベーションとしての行動計画
・短期的に経営者、社員で義援金を募り被災地の支援をすること
・当面5月までに実施する教育セミナー、イベント、フォーラムについて
4月、5月 開催分 オープンセミナーの売上の5%
4月13日 開催予定 中部ラウンドテーブルセミナーの売上の10%
5月25日 開催予定 中部(名古屋)実施予定のITIフォーラム売上の50%を義援金に当てること
・6月以降については、検討中
私どもの企業、社員、家族には、幸い被災者はおりません。しかし、弊社のお客様、お客様の家族には、何らかの形での震災の影響があると考えております。是非、お客様、弊社のパートナー、ならびに社員の協力をお願いしたいと思います。
引き続き、この度の東北関東地震で被災された方々には、心からお見舞いを申し上げると共に、被災者の一刻も早い救援をお祈りしております。