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読者の皆様、こんにちは!
フリーアナウンサーの桑原麻美です。
やっと涼しくなりましたね。待望の秋到来!料理する時にコンロの前に立つのが億劫ではなくなり、食欲の秋♪そして街では、ちらほらブーツを履いている女性を見かけるようになり、ファッションの秋も楽しみたいところです。
さて、今回は前回の続きです。
まずは前回お伝えした、私、桑原麻美の話し方の秘伝のポイントを復習しましょう。
1.発声 2.姿勢 3.視線 4.表情 5.語尾
前回は「3.視線」まで詳しくお伝えしました。発声、姿勢、視線(アイコンタクト)に気を付けていただくだけでも、ずいぶん印象が変わりますよ。
- 表情について。ずっと笑顔で話すのは良いことなのですが、それ以上に良いのは、会話に応じて臨機応変に表情を変えていくことです。
あれはテレビ局に入社して半年、初めてのレギュラー番組の生放送を担当したときのことです。私は「相手の男性アナウンサーが話しているとき、どんな表情をしていたらいいのだろう?」と真剣に悩みました。ニュース番組であれば神妙な顔つきで隣にいればいいのですが、私が担当したのはスポーツ番組。考えた結果、ずっとニコニコしていることに決めました。放送終了後、「悪くはないんだけど…おまえはキャンペーンガールか!」と先輩アナウンサーから突っ込まれてしまいました。そうなのです。要求されていたのは笑顔ではなく、臨機応変な表情でした。楽しい話、明るい話をする時にはもちろん笑顔で、そして悲しい話、悩み事などであれば、それに応じた表情があるはずです。話の内容+(プラス)表情でも伝えるつもりで変化させてみましょう。
- 語尾は、話を聞いている方からすると、非常に気になるものです。若い女性の特徴として、語尾が伸びたり、上がったりする話し方がありますが、最近は若い女性のみならず、30代に差し掛かった女性(クセが抜けないんでしょうね)、さらには男性(身近な女性のクセが移ったのでしょうか)にも、語尾を伸ばした話し方をする方がいらっしゃって、非常に残念に思います。特に男性の場合、「この人は普段、いったいどんな女性と会話しているんだろう…」と思うこともあります。語尾を伸ばすと幼稚に聞こえるため、「この人に、大切な仕事を任せて大丈夫なのかしら?」ともなりかねません。
またもうひとつ気を付けたいのが、消えてしまいそうな語尾です。語尾が小さく尻すぼみになってしまったり、「○○なんですけど…」「○○だと思いますが…」と途中で終わったりすると、途端に自信のない人、というイメージになってしまいます。営業職の方であれば、お客様は「この人の売っている商品は、本当にいいのかな?」と不信感につながってしまうかもしれません。
逆に、語尾を最後まできちんと、短く切って話すと、それだけでさわやかで自信ある話し方になるものです。
前回も書いた通り、話し方はその人の生活そのものですので、変えるのはなかなか大変ではあるのですが、他人からの印象は大きく変わるはずです。まずは今日一日、試してみませんか?
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