連日、バンクーバーでの日本選手の活躍が報道され寝不足気味であったが、昨日、閉幕し戦いが終わりほっとしている。
アスリートが、自分のできる限りの力を出し切る姿は、美しい。
選手の活躍は、なぜ感動を呼ぶのであろうか?
高い技術が、あるからなのか?
高い技術に加えて、達成困難な世界で一番高い目標に一生懸命立ち向かう人間の素晴らしさを見ている人が感じるからだろう。高い成果に対する姿勢や並み並みならぬ努力、表情、態度すべてが感動の材料になる。華麗な演技の裏には、信じられない努力がある。4年に一度しかないチャンスに望む姿は、素直に誰もが応援したくなる。人間は、力を出し切ってこそ、自分の結果を受け入れられるのではないだろうか。目標に一心に向かう人は時には、とてつもない力を発揮することがある。また、トップアスリートは、誰もが、人間力豊かで、人柄が良い。人は、長い間をかけて目標達成のためのプロセスを通じて人間力が磨かれた結果だと私は、考えている。 競技の結果を受け入れ、晴れやかに関係者に感謝の意を表する。正直さにますます共感を持てる。
私は、ビジネスの世界でも同様の原理が働くと思う。ビジネスは、技術やノウハウだけでは成功しない。チーム力と人間力が、重要だ。さらには、正しく、真摯な態度や姿勢、目標にまっすぐ素直に向かう考え方が、大切だ。
なぜ、企業は、成長しなければならないのか?
なぜ、人は組織の成長に貢献し、成長しなければならないのか?
これらのなぜを肯定しまっすぐ努力しよう。成長の理由は、いろいろな説があるが、
人間には、本来、強く、大きくなる性質が備わっている。ニーチェの哲学に寄れば、力への意志が働いているそうだ。
昨今、ITの組織への浸透が加速している。また、2年前からのリセッションの影響も後押しして組織に本当に貢献するITをどう企画するかが重要になってきている。IT活用の度合いが企業力を左右する。
本当の意味で、ITを組織で活用をするためには何をすべきだろうか?
トップが、ITへの関心を示し、重要性を理解することは、確かなことであるが、具現化手段を考えると中間の位置にいるマネジャーが、成功の鍵を握ることになるだろう。
上記を実現しようとするとネックになるのが、人間力である。専門能力よりも人格や教養が大切になる。また、価値創造に対して前向きな姿勢を持ち、経営を理解し何とか貢献しようとする態度や考えが大切である。これらの力は、簡単に勉強で得られるものではないが、何とか工夫してマネジャーに理解してもらう必要がある。
私は、今まで、お客様に対して上流の技法や体系的な方法論を通じてマネジメント力や上流の強化を試みてきたが、そこで、体得できるものは、やり方、手法が中心である。マネジャーが、トップの考え、経営活動の本質に興味・関心を示し、何に貢献すればよいのかを分からない限り価値ある活動に繋がらないだろう。しかし、一般のITマネジャーは、事業や経営企画など携わる経験を持っていない。本質を分かれと言うのは簡単だが、立場も経験も違うので多くの人は理解することは難しいと思う。
林の考えを示そう。
自社の経営戦略を題材に、戦略策定の訓練をするのだ。訓練する際に、戦略の基礎になる知識も付けよう。また、自社の戦略策定に関わり、自分事として要求を見える化する。体系化した要求に対する解決策(ソリューション)を検討しよう。グループで訓練し、新たなカルチャを生み出すことが良い。お互いに発表し他人や上司に説明しコミュニケーションの訓練をするのだ。1-2日の訓練と合わせて会食、酒を飲み、将来を語ろう。身近で具体的な経験から経営の本質が理解できるようになる。
戦略と上流の実力をつけるには、自社の経営に関わり自分ごととしてまとめることが最初の一歩だと私は思う。部下が伸びないと悩むより、部門長の仕事は、部員に戦略に携わる機会を創ることである。また、部下の良い見本とならなければならない。
変革は、企業の内側から生み出すのが良いと思う。
スポーツもビジネスもよく似ている。高い目標と良い環境、リーダーとしての監督の役割、具体的なプロセスを通じて中核選手を育てチームを成長に導びこう。感動を呼べる組織を育てることが目標である。
オリンピックで、元気が沸いてきた。