いろいろな人と会話を進めていくうちに、気がついたことであるが、自分の意思をはっきり他人に告げない人は、意外と多いのだ。
「あ~、う~」と言っていた有名な首相が過去にいたが、いざ、自分が即断しなくてはならない問題となると、責任が発生すると感じるのか、あるいは相手がどのように思うか不安を感じるのか、曖昧にしておきたいという気持ちになる人がいる。自分の意思というものがはっきりとしていないので、人の考えや周りの様子が気になって、曖昧な態度をとる。明確な意思が無いまま他人の話に迎合してしまうので混乱する。
このような状況に遭遇すると私は、その人に対して情けない気持ちになる。なぜならば、人は、はっきりとした考え、意思があって始めて人だと考えているからだ。
これらには、その人の人格と関係するシリアスな問題を含むので、ゴルフの話題を例にとって話をしよう。
ゴルフに関しては、さまざまな話題で盛り上がることがある。
どのようなゴルフ場が好みか。どのようなプレイのスタイルが良いか。どのようなことで感動したか。ゴルフは、自分の生活の中で、どんな位置づけであるかなどである。中には、ゴルフが大好きで、人生の中でかなり重要なポジションを占めている人もいる。
たまたま会った仲間と散々ゴルフに纏わる話題が盛り上がったところで、会話は、具体的にいつどこへ行ってみようか約束する段階に入る。その際に同席した人々に意志を問うことになる。いままで、相当な勢いで積極的に話題をリードしていた人が、具体的な決断の場面になると途端に逃げ腰になる。皆さんは、このような経験をどこかでしている筈だ。
つい先日も、東京の自宅の近所の仲間で、名古屋にある名門のゴルフクラブの話題になった。その日は、千葉でのゴルフ帰りの会だったので、なおさら話は盛り上がった。私は、名古屋出身で中部には知り合いが多く、中には名門クラブのメンバーもいる。話の流れで、早速、いつ行くかの話になった。私の仲間は、即断で、遠征しようということが決まった。日付は、いつごろに、どのような段取りで進めるか具体的な話になった。居酒屋でほろ酔い気分であるのに、明確に遠征する意志がはっきりしているのだ。また、都合が悪ければ断ることも躊躇が無い。どんな状況でも会話に責任を持つことは、マナーであると私は、思う。私は、日頃から責任ある発言を心がけているので、即座に友人に電話をかけてスケジューリングを確定させた。私が提案した日程では、都合が悪く行けない人もいるし、調整が必要な場合がある。今回は、決まるまで10分もかからなかった。
ここで、私は、何を言いたいのかと言うと、自分の発言に責任を持つ大切さだ。
自分の意思をはっきりと相手に示すことが重要だ。年齢や経験に関係なく、どのような場合でも、「はっきりと自分の意思を伝えること」ができている人はすばらしい。
ゴルフを例に挙げたが、会食、旅行、会議などなんにでも言えることだ。
補足ですが、仕事ができる人は、間違いなく意思がはっきりしていて、「はっきり物を言う」また、行動も早い。そのような人が、私は、大好きである。