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元気の出るIT組織創り


縁あってマイクロソフト社主催のイベントで、PMとITアーキテクトの役割、責任、キャリアパスについて講演させていただいた。

私は、その講演の中で強調したのは、スキルや方法を学ぶことより大切なことは、次のことである。

  • 私たちのいる業界の状況を正しく理解すること。
  • プロジェクトや役割、責任の本質を本当に納得し理解すること。
  • 自分のキャリアや組織のビジョンを持ち、明るい目標を持って仕事に望むこと
  • 勇気を持ちチャレンジすること

これらの態度や姿勢について熱意を持ってお話させていただいた。

多くのIT組織でここ2年ぐらいの間に人事モデル・キャリアパスの再構築や人材育成について多くの活動が開始されているが、何よりも大切なことは組織を構成する人たちが努力すれば到達可能なビジョン(目標)を持っているかどうか。明るい未来の姿を本当に描いているかどうかである。要は、論理で考えるのではなく感情で、情動で感じることができるかどうかである。
いくら良い教育が提供されても人が明るい将来を描き、目標とするビジョンが無ければ、教育は、時間の無駄になるだろう。人の成長にとって動機付けが最も重要である。目標を持ち動機付けさえしっかりとしていれば、人は自ら学ぶ材料を探し、自分で学んでいくだろう。将来ビジョンと動機付けは、成長の70%を支えると考えている。この70%の前提が在って、はじめて教育活動の効果が出る。教育にたいする考え方が、間違っていないだろうか振り返ってみよう。

これから先の私の仕事は、次のことに特に重点を置きたい。IT組織の明るい未来像を創ること。これから注目されるITアーキテクトをはじめとするPM、アナリストへのキャリアモデルを示し、IT従事者が、目標とする人材像を目指し努力できるようにすること。さらには、複雑で難易度の高いシステム構築のための様々な方法論を用意することだと考えている。

ビジョン、人と将来像、方法論が今後の発展を左右する。

成功の鍵を握っているのは我々自身である。IT業界のメンタルモデルを変革し、未来にチャレンジしようではないか!!!

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林衛
IT戦略とプロジェクトマネジメントを中核にITビジネスのコンサルティングを行うアイ・ティ・イノベーションのファウンダーであり社長を務める。◆コンサルの実践を積みながら英米のIT企業とかかわる中で先端的な方法論と技術を学び、コンサルティング力に磨きをかけてきた。技術にも人間にも精通するPM界のグランドマスター的存在。◆Modusアカデミー講師。ドラッカー学会会員、名古屋工業大学・東京工業大学などの大学の講師を勤める。

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