今年に入ってから特に私は、海外に出かける機会が多くなった。
その理由は、今こそ優れた技術、方法論、活動などを互いに取り入れ、相互交流すべきと考えているからだ。
相互の文化や技術が影響しあい新たな価値を生み出すことが重要だ。
日本という島国は、安全で、横並びに見て問題が無ければそれで良しとする文化がある。
そもそも海外の国や活動に関心が無ければ、意識さえしないと思うが、これからの日本は、内側だけ考えていては、すまなくなってくるだろう。これまでのように外圧によってしか意思決定できない状態は、脱して行きたい。
優れた技術や智恵というものは、国際的に通用して初めて評価される時代だ。
いまさら私が、確認することも無いが、2000年代にはいって、製造業からサービス業へと国際化の流れが、広がってきている。日本は、世界的に見て大きなマーケットであることは間違いの無い事実だが、サービス業(ITサービス業を含む)は、これから本格的な国際化が進行する。
身近なアジア、オセアニア、米国西海岸の環太平洋地域が、大きな地理的、文化的、商圏になって行くだろう。この地域の中での経済循環が、より活発になるよう努力したいと思う。
これらを発展させる立役者が、技術の専門家である。英語など外国語を学んでから、船出しようとするのは得策ではない。船出の見通しが、立たなくなるからだ。自信のある技術に磨きをかけ、船出するのだ。
少々の勇気と、コミュニケーションに対する努力は、必要だが、たいしたことは無い、行ってしまえばなんとかなるものだ。(筆者の経験)
しっかりとした「心構え」「考え」がより大切だ。国際的に活躍しているスポーツ選手を見習うと良い。
優れた技術を持って、成功した良い事例じゃないか。
私は、思い起こせば、70年代後半の学生時代に、全く英語が出来ないままアメリカに渡ったのがきっかけで、海外に憧れをもつようになった。
帰国後、国際的な活動が出来る会社を探して就職し、20数年以上、技術の橋渡しのような仕事をしてきた。
何か自分に確かなものさえあれば、海外での活動は、問題なく出来ると思う。問題は、意志やちょっとした勇気と実行力だ。この部分が、日本の技術者には、足りないのだ。
自分が自信を持って伝えられる技術や智恵を武器に、求められている国へ出かけてゆき、互いに努力し何か新しいものを生み出す。自分達の存在が、新たな価値を生んだと言うことを実感できる生き方。
やがて新たに挑戦したものが、実を結びその国の人々が豊かになっていく。
技術者は、創造もしていなかったアイデアや考え、優れた人に出会いショックを受けることで、成長する。
また、変化し、進化し、大きくなる。
こんなことに夢を描く人が、日本では増えて欲しいと筆者は、願っている。
新たに5000人の優れた技術者が、こんな活動をしたらアジア、環太平洋の国々は変わるだろう。
特にIT技術者の皆さん、自分の得意な技術を磨き、勇気を持って海外に打って出よう。
私は、今週、23年ぶりに妻と一緒にサンフランシスコへ出かけ、その後、シアトルでのIT技術者の国際会議に出席する。何かを掴める予感がしている。
また、この秋には、経営者の人たちと一緒に再びインドのプネを訪問する予定だ。