皆様、2004年最後の「達人のつぶやき」になりました。
購読有難うございました。心から感謝いたします。
2004年に私が、IT組織やプロジェクトの在り方について様々な角度で、指摘や意見を書かせていただきました。
成功するIT組織に必要なキーメッセージを総決算としてリストアップします。
1.IT組織の責任者である経営者の使命と課題を定義すること
2.IT組織は、組織・個人が持つ能力をデータに基づき分析し、人材の改革を実施すること
3.実際のITプロジェクトの事実からプロジェクトの本質的な課題を洗い出し、改革すること
4.IT組織には統合化されたPMプロセス・開発プロセス・運用管理プロセスの適用は、必須
5.成功するIT組織は、実際に存在する人材に着目し強いIT機能を創り上げていること
6.成功するITプロジェクトは、ユーザを中核に調達プロセスとプロジェクトマネジメント・プロセスを廻していること
これからのIT組織にとって重要なことは、常に実務を通して以下のことを意識し実際の行動が取れるかどうかにかかっているといえます。
・経営者と管理者は、「実務の質」をどのように向上させるかを常に考えなければならない。
「質にこだわり、質を変革するサイクルを組織に埋め込む」こと
・また、経営者と管理者は、現場に入り込み、すぐ先の将来に繋がるモノをいかに残していくか、今、何を繋げ何を残そうとしているかが重要で、確実にそれを実行する必要がある。
PM方法論、モデルベース開発手法、SLMなどを具体的に導入し、ノウハウを残し、共有する。
・何よりも現場と一緒に努力し結果を出すことで、チームで、成功体験を共有し、次の世代に引き継いでいくことである。
IT組織が必要としているモノは、理論や座学ではなく「現場で、チームで努力して生み出すモノ」であることを勘違いしてはならない。発明発見もあるだろうが、殆どは、実戦と自信で確立するモノであると私は、考えています。
努力した組織が、はじめて強力なビジョンと意志を持ったチームを創り上げられると思います。
私の行動原理として宣言している通り「人」を中心に考えてこそ強い「IT」が生まれるのです。
皆様、良い年をお迎えください。