どのような仕事でも活動の原点は、「現場」から始まったということを忘れてはならないと私は考える。
どんな立場になっても「現場」をこの目で確かめて判断しなければならない。
・現場を知らない経営者は、会社をだめにする
・現場を知らない管理者は、相手にされず仕事にならない
・現場を知らない現場の人は役に立たない
まとめると現場の能力の無い組織は、存在できない。
ITの領域は、ここ十数年の間に複雑で多様になり様々な手法やマネジメント活動と開発プロセスを円滑に矛盾無く結び付けないとうまく行かなくなってきている。
また、このプロセスには多くの利害関係のある人たちが関っている。
成功するためには、戦略とプロジェクトマネジメントが、重要であり、必須であると言われている。
多くの人がマネジメントと戦略の勉強を始めているが、なかなかうまく行かないだろう。
一方で、筆者は、ここ数年間に現場の人の能力が低下していることを感じている。
(システム開発プロジェクトであれば、分析、設計、テストの能力の低下が著しい)皆さんはどう感じているだろうか?
プロジェクトマネジメントの理論の勉強は、意味があることだが、対象を理解しないまま導入しようとする組織が多い。これではうまく行く筈が無い。プロジェクトマネジメントだけの専門家? 在り得るわけが無い。
マネジメント以前に何がどのようになされるべきかを熟知しなければならない。現場の能力を見極めたうえで、足らないところを見つけ出し必要ならば補足や改善をする必要がある。改革をするには、やるべきことを確信するだけでなく勇気も必要である。
最も大切なことは、「現場をこの目で確かめ現場で実現可能なことを現場の人と意志決定し実行すること」だ。「現場の仕事を知れ」「現場の人が何を考え何を悩んで何をしようとしているかを知れ」「そして現場の人々と一緒になって悩み苦しみ、考え方やプロセスをより良い方向に変えるのだ」
現場でまさにやろうとしている事が分かって初めて正しいプロジェクトマネジメントができるのだ。
百の理論より実行した現場発の小さな改善が、ずっと重いと筆者は考えている。