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プロジェクト・コスト・マネジメント(Project Cost Management)


PMBOKでは、コスト管理を「資源計画」、「コスト見積り」、「コストの予算化」、「コスト・コントロール」の4つのプロセスで定義している。

「資源計画」は、そのプロジェクトで必要となる人員、機器、資材などの物的資源が、プロジェクトでいつ、どれだけ必要になるかを計画するプロセスである。このプロセスを行うためには、それ以前に作成されているWBSやスコープ記述書を始め、過去の類似プロジェクトの情報や、組織的な制約事項(例えば指定メーカーの製品の使用)などの一般的な情報のほか、プロジェクトがその資源を必要な段階で調達できるかどうかの参考となる資源プール記述書などを参考にして進めことになる。

「コスト見積り」は、それまでに確定している前提条件を参照して、各資源の単価(標準単価や実勢単価)を用いてコストを実際に算出するプロセスである。一般的に概算的なコストを算出するためには過去の類似プロジェクトのコストを参照して行うトップダウン見積り(類推見積り)が行われる。しかしこれは類似プロジェクトの特性や条件、用いられる製品の知識や技術などの知識を持った専門家が行わないと精度は当然低くなるので要注意である。また内容によっては係数モデル見積りを用いる事も可能な場合があるが、これもそのモデルの過去情報の正確性や規模への対応(一般的に規模の違いは量の相違だけでなく質の相違も生み出す)などが適切に図られているかどうかで精度が異なってくる。詳細な見積りを行うには、やはり個々のアクティビティやワークパッケージ毎の見積りを算出して、それを積み上げる積算見積りを行う必要がある。この精度は単位となるアクティビティやワークパッケージの大きさ、複雑さに左右されるので、細分化し単純化することで精度を上げる。

「コストの予算化」は、コスト見積りの全額をアクティビティやワークパッケージに割り当て、コスト・ベースラインを設定する作業である。これには間接的、共通的なコストの配賦も含まれている。

「コスト・コントロール」は、コスト・ベースラインとの差異を検出するためにコスト実績を監視すること、またその結果、必要があれば適切な変更をベースラインに正確に組み込むなどの業務を行うことである。ここで実績測定を行う技法としてアーンド・バリュー・マネジメント(EVM)が知られている。

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