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『3分でわかる!システム企画一問一答』鉄板の前で、企画をさけぶ。発想力の鍛え方とは?


鉄板の前で、企画をさけぶ。発想力の鍛え方とは?

タイトルを見て「またもや弘中はテキトーな話をするつもりだな!」と思われた方、もしくは「眼精疲労で読み間違えたか?」と二度見された方、大丈夫です安心してください。

あなたの直感は間違っていませんし、誤字でも脱字でもありません。

いやまーいいじゃないですか、いつもの仕事から離れてたまには雑談しても。
お前のブログはいつも雑談みたいな話じゃないか!とのお叱りごもっともではありますが「おじさんの与太話にも一分の理」って言うでしょ?え、言わない?

極めて私事なのですが、近所にお気に入りのお好み焼き屋さんがあり、コロナ禍が少し落ち着いてからは結構な頻度でお伺いしています。お好み焼きが美味しいのは当然、お酒や一品料理も充実、まさに心のオアシス!
ただ、お店に通っているのには、なんと!実は!「自身の企画力を高めるため」という理由もあるのです。

うん、おっしゃりたいことはわかります。以前、目標管理面談で「自己啓発のため、お好み焼き屋等の飲食店を定期的に活用し企画力向上を図る」と真顔で説明したらやっぱり呆れられましたから(殴られなかっただけマシですが、寛容な上司だったためかweb面談だったためか)。

「そんな始まり方で大丈夫か?」とハラハラされているかと思います。私も一抹の不安を感じていますが、強引に本題に行ってみましょう。

Qシステム企画における発想力をどのように鍛えるか?

昨今のDXの流れもあり、「システム企画スキルをどうやって向上させれば良いか?」とご相談をいただく機会が増えています。
もちろん、自社の戦略や業務を理解する、専門的な企画の手順・手法や企画書の書き方を学ぶ、実務で経験を積むなどといった様々な方法を状況やレベルに応じて組み合わせて取り組むべき、ということではあるのですが、なかなか強化が難しい点もあります。
それは本人の“プランニング・センス”とか“発想力”などとでも言うべきちょっと感覚的な部分で、ただ費用対効果や実現性が高いだけの企画ではなく、“目新しさがある”、“面白みがある”、“エッジが立っている”、“イケてる”といった言葉で評価される企画にするために必要なスキルとでも言いましょうか(おじさん表現では“マジでナウいぜイカした企画だクラッカー”)。

より具体的に言えば、「担当している業務・システムだけではなく、自社全体や業界をも超えた広い観点で考えられている」、「慣例に捉われず、将来・未来を見据えた斬新な着想がある」、「物理的なロケーションや制約を超えた自由なアイデアがある」といった企画を立てられるかどうかという力です。
このようなセンスを鍛えるのが難しいのは容易に想像できますよね。

まず、企画という仕事を分解してみましょうか。

仕事は“IPO”、つまり
【INPUT(材料)】→【PROCESS(処理)】→【OUTPUT(結果)】

という構造で定義できますが、これを企画の仕事に当てはめれば、
【INPUT(材料となる情報とアイデア)】→【PROCESS(材料を変換・具体化・整理するための思考と検証)】→【OUTPUT(思考と検証の結果が可視化された情報(=企画書)】)

という関係になります。
“発想力”があるとは、INPUTとなる情報やアイデア(または、それらの情報源)を豊富に持っていること、PROCESSにおいて材料をうまく料理する(1+1=3にするような)思考パターンを豊富に持っていることではないかと私は考えています。
月並みな表現でいえば、「引き出しが多い」ということでしょうか(情報の“引き出し”と、思考の“引き出し”の両面の意味で)。

なお、OUTPUTとなる企画書を相手に伝わりやすく書く力も必要ですが、これはテクニックを知識として勉強してお手本を見ながら作成すれば、ある程度なんとかなる部分かと思います。

引き出しを増やしていくには、「普段の仕事から視野を拡げ、新鮮な情報・刺激に触れること(INPUTの面)」、そして「新たな情報・刺激をもとに仮説を立て思考することと、それを他者の思考方法と突き合わせることで思考パターンを増やすこと(PROCESSの面)」が最も効果的なのではないかと、私は考えているのです。

私、生来出不精で家に引きこもっているのが好きなのですが、可能な限り外出してお店のマスターや他の常連さんとコミュニケーションを取り、引き出しを増やそうと試みているのです。
(決してですよ、決して愚痴りながら飲んだくれてクダを巻いているわけではないのです!信じてください)

これは必ずしもお店である必要はなく、普段とはちょっと違う雑誌や動画をみるとか、社員食堂で普段しゃべらない部門の方や役職の人の横に座って話しかけてみるとか、社外のイベントやセミナーの懇親会の場を利用するとか、オープンイノベーションのための他社を巻き込んだ創発の仕組みを組織として構築するとか、やり方はいろいろあるかと思います。

ただ、「単に情報を得る、相手の話を聞く」だけではなく、「自身の引き出しに繋がりそうな情報を探して引き出す」、「提供された情報をもとに仮説を立てて相手にぶつけてみる」意図を持っておくことが重要ですし、「相手の引き出し増加に役立つような情報・機会も提供する」ことでコミュニケーションの価値を相互に高めることも不可欠ですよね。

それでは今回のアンサー。

A外部からの刺激と仮説・検証で“引き出し“を増やすべき

人間はもともと新たな刺激を受けていつもと違う思考をすることが好きな生き物だと思っています。テレビゲームなら新しい面に進んだ時「ここはどうクリアしよう?」とワクワクしますし、映画でも「犯人はコイツと見せかけて、実はコイツなんだろ?」なんて楽しみながら観ますよね。
機会はたくさん(鉄板の前に座っている時でも)あるわけですから、システム企画に活かせる新しい引き出しを見つけられないかという視点でいろいろな相手とコミュニケーションを取りながら思考を巡らせてみること、意識されてみてはいかがでしょうか?

それでは次回もお楽しみに!


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弘中 伸典
1994年、徳山工業高等専門学校情報電子工学科を卒業。 SIベンダーに入社後、数々のシステム開発の現場で活躍。そこで得た多くの経験に感謝しつつも、IT業界における構造的問題に一石を投じるべく株式会社アイ・ティ・イノベーションに参画。問題の原因は、プロジェクトマネジメントの欠如にあると考え、日々のコンサルティング業務を通じてその必要性を訴え続ける。 専門領域は、プロジェクトマネジメントおよびシステム開発プロセスの標準化、PMOの設置と運営、IT投資マネジメントなど。 責任と誠意を持って問題解決に取り組む姿勢を大切にしている。 PMP(Project Management Professional)資格 保有

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