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今年の桜に思いを込めて


日本人のこころ・・・

 今年の3月末から4月にかけての天候は、例年になく不順で桜の時期に寒波が襲った。ここ2-30年の間に、徐々に温暖化が進み、4月初旬の入学式、入社式には、散っている年が増えてきていた。私は、桜の満開の時期を楽しみにしている。日本で桜に思いを馳せる人は多いと思う。
 桜は何が素晴らしいか?人それぞれの思いがあるに違いない。私がまず心を打たれるのは、春の訪れと同時に、ピンク色の花だけが、いっせいに咲き、いっせいに散る潔さである。冬の寒い時期に、いっきに咲く力を幹や枝に地道にため込んで、時期が来たらぱっと咲いてみせる。咲く前は茶色い幹と枝しかない。そこから満開になる。見頃の期間は、4、5日だろう。そして、もっとも美しい色目のうちに、若く愛らしい色のまま、惜しげなく散ってしまう。そのような桜は、人々の心を強く感動させる。
 私の自宅は、大田区の大森駅の近くにある。通勤時数分歩く道に、様々な個性の桜が数本ある。中でも、駅近くの立派な一軒家にある桜は、幹も太く密集した花を咲かせる。
 今年のその桜は、寒暖の差が激しかったために、花が散る前に、葉が出てきてしまった。満開から4、5日に経っているのに、新しい葉が沢山出ても、美しい花は、しっかりと木に付いているのだ。ピンクと緑のコラボレーションになっている。なかなか見られない光景なので、これも、良し、としよう。葉のせいで見慣れた桜の木とは異なる、違う風情の桜の大木になった。不慣れな柄の服を纏った桜のようだ。

 桜は、日本では古く万葉の時代から日本の人々の心を打ち、様々な歌に詠まれてきた。なぜ、心を打つのだろうか。バラや椿では、代りはできないのだろうか?
 いろいろな理由があるだろうが、私が思うには、いっせいに花だけが咲き、色もあせずにまだまだ見られる時期に、惜しまれながら、ぱっと散るからだろう。これは、日本の文化、武士の文化に調和している。惜しまれ、惜しまれ、でも、潔く散ってゆく思い切りの良さが、日本人のこころに響くのだと私は思う。
 世の中では、世代交代はなかなか進まないようだ。社会や会社の中の話になるが、枯れているのに散らずに居座ったりするのは、ほどほどにしよう。
 来月から令和元年を迎える。何が変わるかではなく、何を変えていくのかが重要だと思う。

桜のようには、いかないまでも、早め早めで実はちょうど良い加減かもしれない。

・・・・・自分のことか・・・!?

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林衛
IT戦略とプロジェクトマネジメントを中核にITビジネスのコンサルティングを行うアイ・ティ・イノベーションのファウンダーであり社長を務める。◆コンサルの実践を積みながら英米のIT企業とかかわる中で先端的な方法論と技術を学び、コンサルティング力に磨きをかけてきた。技術にも人間にも精通するPM界のグランドマスター的存在。◆Modusアカデミー講師。ドラッカー学会会員、名古屋工業大学・東京工業大学などの大学の講師を勤める。

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