『IS部門がいかに経営に資するのか?』が益々求められる中、先日ある某製造業のシステム子会社の社長とお話しをする機会がございました。
その方は、長年親会社において工場などの生産業務に携わってきており、社長として始めてIT事業に携わることになったとのこと。
着任された当初は、職場が余りにも静かで絶句。しかも様々な人とチームを組んで仕事をしているにも関わらず、電話をしたり、相手に出向いて聴き回っている人は少なく、じっと机に座りPCに向かっている様子が異様に感じられたとのことでした。
その後数ヶ月が過ぎ、社員にシステム子会社の将来についてどのように思っているのかや、個々人が何を目指しているのかを訊ねたところ、給与をいただき仕事をしているプロフェッショナルとは思えない発言が多いことに危機感を覚えたとのことです。
以下に、その内容の一部をご紹介します。
・会社に期待しているのかを訊ねても、逆に何をして欲しいのかを示して欲しいと求める人が多い。
・個人に対し、仕事において何が得意なのか?自信を持っていることは何か?を訊ねても、なるほどと感じる回答をする人は少ない。
・報告資料は産地直送。経営者向け報告書に関し、部下が作成した内容に対し上司が魂を込めた内容を吹き込んでおらず、そのままの状態で経営に挙がってきて、経営者の反応を見て資料を修正する。
などなど
これらの事象から感じられた危機感は、プロフェッショナルとしての自覚が無いことや、物事を深く考えることをせず、言われたことのみをまじめに取り組むだけの状態では、早晩、親会社にとって無用な会社となってしまうことです。
この方との会話を通じ、次のようなことを感じました。
あなたもしくは会社の根は、しっかりと大地に根ざしていますか?
あなたもしくは会社の幹に芯はありますか?
そして芯が社会貢献し続けるよう、栄養を得るための根と枝はしっかりを張っていますか?