1 はじめに
※前回はブログをお休みして申し訳ありませんでした。
如何ともしがたい事情がありまして…
さて、もう1月も半分を過ぎようとしているが、一応は今年の初回ということで「年始の思考」というタイトルとした。
昨年は世間的には「ありのままの」「妖怪」の1年だった。今年はどうなるのか、などと考えている。世の中の動向を予測するには、今世の中に存在するfactorをよく観察し、その要素間の影響を捉えることが必要である。
2 人間とITの可能性
2015年というと、新世紀エヴァンゲリオンの世界でいうと「使徒」が襲来する年である。それはさておき(笑)、、というか、エヴァみたいなのは無くとも、科学技術の発展は目覚ましい。最近は電車の中でスマートフォンは当然ながら、8インチ程度のタブレットを用いる人も良く見かける。誰もが情報に簡単に触れ、そして自ら発信できる時代である。
そう思うとやはり、「人間の思考」が重要な時代なのかな…と考える。(あくまで仮説ではあるが。)
最近、企業情報システムにおいて「差別化できる機能は何か」ということを考える機会があり、とある企業様のCIOの方々に聴き取りをする機会があった。
そしてfactorとして、、差別化できる機能において共通項として、「人間の思考」がインターフェースされる機能ではないか?と考えている。
何故ならば、その業界内の企業であれば共通する業務(例えば、銀行業務であれば、預金、為替、、などのバックオフィス業務)は、効率化と迅速化は必要だけれども、差別化するような業務ではない。普通にできればいい。
では何をもって企業は競争するのか。自社が銀行業であれば、利益の源泉である顧客に対し、1人でも多く自社のほうに向いてもらわないとならない。1人でも多くファンになって預金してもらわないといけない。また、自社が製造業であれば、自社の優秀な研究者、設計者の思考が、正確に的確に、CADを通して製品に反映されなければならない。また、顧客営業担当であれば、その顧客が以前何をやり取りされていたか、を的確に社内情報から引き出し、正しい意思決定をしなければならない。
他にも例は多いだろうけど、結局は、、そうなのかと。人間が的確に思考したり、あるいは過去の誰かの思考を確認して現在の自分が意思決定したりして顧客と接する。それを促進するシステムの差が、企業間の差となるのではと。
尚、この視点に立てば、「社内システムがいくら優れていてもそれを使いこなす組織能力が不足していれば、利益に繋がらない」という、まあ一般的な考え方も変えられる。組織能力を社内コミュニケーションの頻度に依存するものと定義すれば、その頻度は、ひょっとしたら社内システムの使いやすさに依存するかもしれない。そして、コミュニケーション支援、意思決定支援の優れたシステムであれば、行く行くは組織の文化までも変化させるかもしれない(*1)。
また、「人間の思考」に取って代わるようなシステムが登場すれば、その性能によって企業の競争優位性が決まるかもしれない(実はすでにそれをやってる企業はある)。
言い出せばきりがないな…(笑)
3 年始ですから
年始なのでつい、日常的思考をつらつらと記述してしまった。
「かもしれない」ばかりで申し訳ない。
ITストラテジストとして企業の利益を上げるために何ができるか?を常に考えている。
その一つとして、ITと人の可能性を「最適化」する必要がある、と言いたい。
世の中の動きは、激しい。
それでもアイデア一つで勝負できることに、変わりはない。
誰かの過去の知識を得ることは大切だが、それだけでは不十分。
今年も勉強して考え続けないと…ですね。
注釈:
(*1) 今私は妻の作ったブリ大根を食べながらこのブログを書いているのだが、このブリ大根がよくできていて旨いのである。その要因を考えるに、一つは、我が家にあるタブレット、いま一つは、クッ●パッ●である。ITが我が家の文化をも変えてしまった事実を鑑みて、組織文化もITで変わり得る…とは言いすぎか。
最後まで読んでいただきありがとうございました!!!