複数のシステム子会社の人事や現場の部長とのお客様との会話で、「その気にならないと、人は変わらない。」で真剣な議論をする機会がございましたので、今回はそのことをご紹介します。
話しの骨子は次の通りです。
・親会社のビジネス環境が大きく変化している中で、特に自社の中間管理職層が、変化に対する危機感が希薄である。
・要因として挙がったのは、次のようなこと。
(1)少ない人数で現業を何とかこなしているため、気持ちの余裕が無い。
(2)変化のための行動を起こそうと思っても、周りの人たちは必ずしも
賛同するとは限らないため、能動的な行動を躊躇する。
(3)変革のため現場に負荷をかけ担当者がストレスを感じた場合、社の
指導で管理者は部下にメンタルチェックを受けるよう指示をする。
診断結果は、”仕事の負荷を軽減する”、”数日間の休養が必要”と
なり、それが制約となり思うような踏み込みができないと感じている。
(3)一方で人事ローテーションがほとんどなく、閉じた世界の業務と
仕事の仕方をしてきたため、変化を求められても、何をしなければ
ならないのか、想像し難い。
(4)その結果変革することに使命感、もしくは自身が成長するわくわく
感が無い。
このような状況を打破するためには、どうしたら良いのか?
その理由として現場で良く言われることは、”経営者が適切な経営をしていないため”です。
それも大いに言えることだとは思います。
しかしシステム子会社の場合、基本的に経営者、特に社長は親会社からの天下りです。しかも比較的短期で社長が交代するケースも少なくありません。すると生え抜きの社員は、「いくら変化・変化と言われても、どうせ会社は親会社の管轄化にある。よって自分たちで会社を変えられるものでもない。ただでさえ言われたことをこなす事も大変なのに・・・」との虚無感が抱く人も多いようです。
ところが、今回お話しした複数のお客様は違っていました。
「社長はある日やってきて短期で交代するもの。だからこそ長年従事している生え抜き社員が誇れる、価値ある会社にするために今こそ立ち上がり、自らを動かし、周りを動かし、そして経営者を動かすのだ!」
他責にしていては何も変わらないし、自らの思考も停止してしまう。自らに矢印を向け、解決のために考え抜き行動する。そしてその際に必要なことは、『志』であると。