近年はMicrosoft PowerPointなど、プレゼンテーションツールは目覚ましく発達して来ました。そのため何らかのプレゼンテーションを行う場合は、見栄えの良い資料を容易に作成できるようになりました。しかしツールの機能に頼ってしまった結果、プレゼンテーションで一番大切な「相手に伝えたいこと」の本質がぼやけてしまっている資料を見かけます。
また仮に資料が的を得た内容で作成出来ていたとしても、プレゼンテータも聴衆も資料を見てしまっているため、折角のプレゼンテーションもライブ感が無くなってしまいます。
そんな中で、最近体験したことで非常に良いと思ったことがあります。
それは資料を用いず、言葉と身振り手振りだけでプレゼンテーションを行う練習をする訓練です。
プログラムの名前は「プレゼン合同自主トレ」(http://presentation.miyazakikaku.co.jp/)
様々な業界で活躍されている方が早朝7時過ぎ、わが社の本社(品川)に10名強集まり実施しました。
世の中にある多くのプレゼンテーション研修は、話し方のノウハウや資料作りのノウハウを伝えるものが大半です。しかしこの自主トレは「習うより慣れろ、先生不在」がコンセプトです。
色々なノウハウを学ぶ前に、まずは自分が伝えたいことを3分間でプレゼンします。しかもプレゼンのゴールは、プレゼンの結果、他の参加者の行動を変えることです。
相手に伝わるのではなく、行動を変えさせなければならないため、プレゼンテータが伝える内容も、自ら相当思いを込めなければなりませんし、しかも資料は使いませんので、言葉と身振り手振りだけで伝えます。
伝えた内容に対し、他の参加者からプレゼンターにフィードバックします。自らの行動が変わると思えた内容なのかと・・・
行動が変わらないと思えた点は、ノウハウが無くても参加者の感覚で素直に答えられます。素直に答えることが出来るだけに、その内容はシンプルであり、本質的なことを突いていると感じました。
さらに止めは、プレゼンテーションの様子やフィードバックの様子はビデオに撮っており、その内容を後日自分で確認したうえで、改善した内容で再度プレゼンテーションを行うのです。
そんな取り組みを終えた参加者の皆さまは、清々しい笑顔でした。
皆、自分自身のプレゼンテーションの成果に対する不十分さはありながらも、自らの想いを懸命に素手で伝え、その反応を率直にフィードバックされたすっきり感の賜物ではないかと思います。
このような取り組み、皆さまの職場で導入してみてはいかがでしょうか?