こんにちは!前回は、涼子さんの可愛かった新入社員の頃の失敗談でしたね。では涼子さんはこの失敗から何を学んだのでしょうか?
今回は失敗から学んだ、育成のツボについて教えてもらいます。
それでは涼子さんのブログをお楽しみください。
(ところで、涼子さんのプロフィール写真ですが…カメラマンは私…そう!かずみ先生です!及川きいろさんのイラストと並べるとよく似てるでしょ!!)
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【第2回】若手向けのOJTについて
■緊張感のある仕事を任せる
私見ですが、入社して早い段階から真剣な顔つきで働く新人と、ボーッとした顔つきで働く新人とでは、20代後半を迎える頃から、仕事の能力の差が歴然と出てくるように思います。
当然、若手には真剣な顔つきで働いて欲しいわけですが、そのためには、昔の私が感じたように「仕事は自分一人だけのものではない」ことを伝え、責任感を感じてもらうこと。また、実際に緊張感のある仕事をして、「最後の最後まで気を抜かない」でやり遂げる経験を得てもらうことが有効だと感じています。
おすすめは、本番システムのデータパッチや移行作業など重要な作業の一旦を新人に担ってもらい、一つのコマンドを正しく打つことや準備の大切さを感じ、ひいては不測の事態のリカバリーをする緊張感も体験してもらうことです(不測の事態など、起きないに越したことはありませんが・・・)。そのような機会が無い場合には、お客様先で設計書のプレゼンをすることでも良いでしょう。
とにかく、経験が浅く一つのミスにも敏感でいるうちに、人の目にさらされることを経験して、仕事の厳しさと達成感を味わってもらうようにします。
指導する側も「まあ、それくらいで良いよ」というスタンスではなく、目指すレベルは高く、真剣な態度で臨むのがとても重要です。そして、終わった後のねぎらいはしっかりと。これを何度か重ねているうちに、新人の顔つきが変わってきて、早い段階で大きく成長してくれます。
さて、緊張感のある仕事を任せることは、仕事に対するマインドの成長を促すポイントと言えますが、直接的なスキルアップに繋がるポイントも一つお伝えしたいと思います。それが、「調査レポートを書いてもらう」ということです。
■調査レポートを書いてもらう
新技術や業界の動向など、テーマは何でも構いません。何か特定のテーマについて調査をして、レポートを書いてもらいます。大きな会場で実施されるIT系のイベントに参加して、トレンドをまとめてもらうのも良いでしょう。
作成したレポートは、誰が見てもわかりやすい、きちんとした日本語になるまで、根気強く赤入れして指導することで、ビジネス文書の基礎力を身につけてもらうことができます。
単にイベントに参加した感想だけでなく、戻ってから関連技術についてネットや書籍を調べた上で、総合的な技術レポートとして組み立てることも大事です。調査結果が自社の業務に役立てられるかについても観点として盛り込むことで、論理的な考え方や、仮説思考の訓練にもなります。
更に、せっかく書いてもらったレポートは、部内で展開するなどして、発表の場を設けましょう。周囲にとっても新知識の獲得になり、一石二鳥です。
いかがでしたでしょうか。
初回ということで(?)、堅めの内容でお届けしましたが、宴会部長である私としては、「飲み会の幹事をする」ことも有効なOJTだと考えていますので、機会を変えてまたお届けしたいと思っています。
次回は、『中堅以上の社員向けOJT』がテーマです。難しいテーマですが、何かヒントになることがお伝えできれば幸いです。