PMOの具体的な役割や仕事を考える前にまずはPMOがなぜ必要なのかを考えてみましょう。
皆さんプロジェクトに携わっていると以下のような場面に遭遇しませんか?
【ケース1】 チームの報告書がばらばら・・・・
【ケース2】 組織長やお客様への報告で突っ込まれてしまう・・・・
【ケース3】過去のいくつかのプロジェクトを参考にプロジェクト計画を立てようとしたが、情報がバラバラ。
【ケース4】組織長が各プロジェクトの状況を把握したいが、資料が細かすぎてよくわからない。もしくは資料がおおざっぱすぎる。
どうですか?過去を思い出してみるとこのようなシーンがありましたよね。私もほとんど経験済み(涙)です。
【ケース1】と【ケース2】は、PMの稼働が足りない、PMの経験不足などの理由によりプロジェクトの計画、管理不足によって発生するケースです。ある程度の規模のプロジェクトになるとPM一人でマネジメントするのは至難の業です。
【ケース3】は組織に基準や標準がないために個々のプロジェクトで適宜対応しているケースです。個別最適と言えば聞こえがよいですが、やはり生産性が悪いですよね。
【ケース4】は組織長に対してPMは的確な報告やエスカレーション(問題が対処できず上位に対応を要請すること)ができていないケースです。PMは自分が「うまくできていない」ことを言いたくないと思ったり、問題を自分達で解決できるのではと過信したり、はたまた何を報告・エスカレーションしてよいか解らないということもあるでしょう。
このような問題を解決するためにPMOを設置します。
【ケース1】【ケース2】の場合PMOはPMの負担を軽減したり、PMのスキル不足を補ったり、PMの教育を行ったりします。
【ケース3】【ケース4】の場合PMOは組織の統制がとれるように基準・標準を策定したり、組織内で起きている問題を見える化して判断できるようにします。
ようは組織やプロジェクトの「裏方」なのです。
どうです、これらの問題を解決してくれるPMOを設置したくなりましたか?
まだよくわからない?
では次回は、PMOの具体的な仕事について考えましょう。
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連載のタイトルに名前が入っていたため、お客さまに気づかれてしまい私の目の前で連載を読まれています。「こんなこと書いているけどできてないじゃないか!!」って突っ込まれたらどうしようかとビクビクものです。
けんちゃん(←お客さま)あんまりいじめないでね。