この一年間の事業を振り返り、新たな年へつなげていこう。
私の今年のテーマは、プロジェクトマネジメント(PM)とビジネスアナリシス(BA)の統合サービスを確立することであった。年初にこの分野でお客様に貢献する事を決意し、一生懸命活動してきたつもりだ。BAが、ビジネスの価値を生み出し、PMは、価値の実現を確実なものにする。あらゆる企業で、事業環境の変化への対応や新たなサービスや製品に関する挑戦が必要とされる。これらの実現には、超上流の実力アップが必要である。
私は、特にビジネス分析の質の向上を実現するための策としてBABOKの以下の点について教育、普及を行ってきた。
これらの要点を構想企画段階のプロセスに融合させて、実行することにより具体的な上流の質的向上に繋げてゆく。一方、多くの企業では、構想企画と要件定義段階の区別がついていなかったり、BA適用の視点が、ばらばらであることがよく見られる。要は、工程、目的、成果物体系、達成基準をはっきりさせると同時に、工程を実施するために使われる言葉に拘り、分析者が実力を付け活動の質を上げなければならない。
さらには、アナリストやマネジメントの役割りを担う人の意識を変えることが、重要だ。言い換えれば、専門家として成功する原理や原則を学び、実践する。プロセスを実施することよりも対象となる事象や物・事に関心を持ち、考え抜き、自分の力で結論を出す。高い成果を上げるために自分を振り返り、自分とは何か、自分の強みは何かを明らかにする。そして、貢献できる目標を決めて目標達成のために必要な知識と経験を積む。つまり、強みの上に強みを築くことが、知識労働者が、専門家として成功するための原理である。これが、出来てはじめて卓越性が生まれる。専門家として卓越性を持って仕事をしている人がどれだけいるだろうか!
私は、BAやPMの分野で成功する人材を育成するために、避けては通れないのは、人としての生き方や考え方、人間力を向上させることである。人の道は信頼が大切で信頼は、人と人とのコミュニケーションから生まれる。だからといって、専門力をおろそかにして良いと言う訳ではない。人間としての正しさや考え方の基礎があり、この基礎の上に、信頼や絆が築かれ、さらに専門力が、乗っかると考えている。このような理由から今年の初めから人間力強化やドラッカー理論を実践するためのセミナーを開始している。ドラッカーの本の内容を講義した後に、各人に自分の強み、仕事の仕方、価値観について振り返り、専門家としての数年後の目標を明らかにした上で行動計画を自分のために作成する。このようなセミナーは、ユニークさや「もしドラ」などの影響で注目を集めている。
また、別の視点で構想企画の元は、しっかりとしたビジョンである。高い目標を実現するためのビジョン創造のための方法論普及についても着手しまし た。Modus Visionという呼称でサービスをまもなく開始します。大きな変革の局面、プロジェクトの初期段階、新たな製品、サービスの検討段階で役立ちます。欧米型の戦略手法の多くが、トップダウン志向、Asis-Tobe を基軸に置いているのに対してModus Visionでは、到達点ドリブンで弁証法的哲学に基づき、目標への突破口(壁)を探り当てる方法で、なすべき行動計画を明らかにする。現状に甘んじることなく、画期的なビジョン創造の方法論である。
新しい年からは、ビジョンドリブンのサービスを充実させたいと考えている。
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