BABOKⓇをいくら読んでも、PMBOKⓇをいくら読んでも、読んだだけで実践力が身に付くことはありません。またいくらHOW TO本を読んでも、読んだだけで実践力が身に付くことはありません。
とかく日本人は、何かを行なおうとした場合、即答えを見つけたがります。しかし複雑化している世の中において、これさえ行なえば絶対に成功するという「秘策」は無いと考えています。
そのような今であるからこそ、HOW TO頼みではなく、自ら目標を設定し、自ら考え、自ら行動し、自ら物事を開拓して行くことが、IT業界の発展だけでなく、日本そのものが今後も発展し続けてゆくためには大変重要なことであると考えています。
さてそのようなIT業界におけるISリーダーとしては、どのようなことを取り組んで言ったら良いのか?
私は「人間力」、「BA力」、「PM力」の強化が必要だと感じています。
といったことを、真摯に取り組み続けることが求められます。
なおBABOKⓇには、BAとして必要な基礎コンピテンシを定義しています。
その中で、上記1~2に通じる項目をご参考として記載いたします。
(追伸)
先日、あるユーザ企業の情報システム部門の責任者の方と、最近各企業で増えてきている「システム再構築」についてお話しをしました。システム再構築は、BPRを伴うケースも多く、各企業とも業務・システムなど、多くのステークホルダーの想いに阻まれ、方向性を見出し難くなっているといったことがあるため、構想・企画の取りまとめが非常に難航するといった意見で一致しました。
そのような場合、現場の要望をあまり聞き過ぎると、要望を聞いたが故に現場から「改善してもらえる」との期待感という呪縛から、あるべき姿を追い求め難くなる。よって要望ではなく「現状」のみをヒアリングし、あるべき姿を描くための参考情報程度にしたうえで、全体間を示すグランドデザインを方針と共に描く。そのグランドデザインについてステークホルダーの合議を取り付ける。そのグランドデザインは、1~2ヶ月程度で描き、かつステークホルダーの合議まで取り付けるスピード感が大変重要であるとのこと。私も、確かにそのようなスピード感は、企画を進める上で大切な要素であると感じています。