読者のみなさま。こんにちは!
このたび連載を担当させていただくことになりました株式会社アネゴ企画の上田雅美です。
このブログの連載を通して皆さまの日々のヒントになるようなことがあれば嬉しいですし、コーチングそのものにもご興味を持っていただければ幸いです。
第1回目ではコーチングの歴史をご紹介しながら、私がどのようにしてコーチングに出会ったのかについてもご紹介させていただきました。
コーチングは支援を目的としたパートナーシップとご紹介しましたが、1990年代後半から日本で盛んに行われてきたコーチング研修はコーチングの啓蒙でありコミュニケーショントレーニングだったのではないかと思っています。
マネージャやリーダーが身につけるべきスキルの紹介やトレーニングが主体で、自らが「コーチ役」になりながらメンバーは顧客にコーチのように接するやり方です。
実は私もそういったトレーニングを繰り返すことでコーチになれると信じていたひとりでした。今日は「コーチングの誤解を解く」ということをテーマにして書いてみたいと思います。
コーチングのトレーニングを開始してびっくりしたのは、非常に多くの時間を自分について内省し、自分の特徴を正しく受け入れる(良いことも悪いことも)ことに費やしたことです。私にとってのコーチングは「相手にどうしたらよいのか?」を学ぶためのものというスタートだったのですが、実際にはまったく反対のところからのスタートとなりました。
本当の自分自身(Real Me)に向き合うにはさまざまな葛藤が起こります。
多くの人がより向上するためにエネルギーを使っていて、良かれと思ってプロジェクトに関わり、マネジメントをしようとしているなかで、視点はGoalやWant to beを見ていますが、急に足元を見るように促されたのです。等身大の自分は(それなりに頑張ってはいたのかもしれませんが)良いところも悪いところも含めた特徴があって、それをどう使うことが相手の支援にとって効果的なのかを考えることからスタートだったのです。
自分の足元をようやく受け入れるようになってきたときにふと、コーチングは人と人が関わるときの智慧の集大成だということに気がつきました。
それまでの私は完璧に「人とぶつからないようにするための技術やスキル」だと思い込んでいましたが、そうではなく、チームや組織では人と人とが当然のようにぶつかります。それだけユニークな資源があるということですから、それぞれに違いがありあらゆる意味でぶつかっても良いように「場をつくり」「違いを知り」「ゴールを共有し」「力を出し合う」ためにコーチングは有効なのであると解ってきました。
そんな思い込みから開放されたとき、自分の成長とチームの成長を私も感じられるようになって来ました。
その続きは次回に!
次回は「リーダーとしてのコーチング」をテーマに書いてみたいと思っています。
読んでいただいて、ありがとうございました。