読者のみなさま。はじめまして!
このたび連載を担当させていただくことになりました株式会社アネゴ企画の上田雅美です。当社は主に『エクゼクティブコーチング』を大きな柱として、経営者をはじめとしたトップマネージメント層のビジョン作りやその実行、リーダーの育成を中心とした、組織開発をサポートしている会社です。私たちのお仕事をお伝えすることやこのブログの連載を通じ、みなさまの日々のヒントになるようなことがあれば嬉しいですし、コーチングそのものにもご興味を持っていただければ幸いです。
さて、コーチングとはいったいなんでしょうか?
コーチングは提唱者や名付け親はなく、自然発生的に起こってきました。語源は「馬車」に由来し、「大切な人を目的地まで送り届ける」という意味があります。1840年代にオックスフォード大学において学生の指導をする個人教師のことを「コーチ」と呼ぶようになったことが古い記録として残っています。そのころからは、誰かを支援する目的においての関わりに「コーチ」という名前がつけられるようになりました。その後スポーツの指導の領域で盛んに行われるようになり、1950年代ごろにはビジネスの領域にも広がってきます。そのころ、ハーバード大学マイルズ・メイズ教授が“The Growth and Development of Executives”の中で「マネジメントの中心は人間であり、人間中心のマネジメントの中でコーチングは重要なスキルである」を発表しました。その後、大統領をはじめとしたさまざまな組織リーダー、ジャック・ウエルチなどの経営者、アスリートや芸術家などが自分自身にコーチを雇い始めています。
日本では1990年代からコーチ養成機関などによってコーチングを学ぶ人や実践する人が増えました。これまでさまざまな組織や人が書籍やメディアで認知度をよって上げるといった貢献ありましたが、読者の皆さんの多くは「マネジメント研修」などといった企業内研修でコーチングに触れている方が多いのではないでしょうか?この「支援を目的としたパートナーシップ」であるコーチングの概念はさまざまな養成機関によって学習しやすい体系を持っており、その要素が組織のリーダーとしてとても役立つ概念やスキルだとされたようです。また、多くの人によって語られてきた「コーチング」の表現の違いは、提唱者が特にいなかったことと伝える相手によるカスタマイズが繰り返し行われてきたためだと思います。
私はコーチングを学び始めた1990年代の後半に日経のコンピューター誌のプロジェクトマネージャ特集でコーチングを知りました。当時は欧米のプロジェクトマネージャはチームメンバーのマネジメントや外部との渉外においてコーチングを身に着けることが重要であり、自分自身にもコーチを雇いリーダーとして自分自身をマネジメントすることが紹介されていました。そういったきっかけで社内を見渡すと、技術や考え方や人柄が素晴らしいにも関わらず
などといったなかなか顕在化しない現場の問題が目に入るようになってきました。そして、「彼らにはコーチが必要だ!」と直感的に感じ、養成機関の扉をたたきました。こんな風にコーチング養成機関でコーチングを学び始めたわけなのですが、そこでスタートからびっくりするようなできごとに遭遇します。
その続きは次回に!
次回は「コーチングの誤解を解く」をテーマに書いてみたいと思っています。
読んでいただいて、ありがとうございました。