PM-WaiGaya
コンサルタントのトーク動画
絆(きずな)とは、実に日本的な言葉だと思う。
私は、この言葉を自社の行動指針に入れて、お客様、パートナー、社員との望ましい関係を示している。会社を発展させるには単なる取引や雇用関係だけではなくより強い関係が必要だと考えたからである。
絆を広辞苑で引くと、以下の2つの意味を表している。
- 動物をつなぎとめる-綱(なわ)。
- 断ち切ることのできぬ愛情。離れがたい情愛。
絆の意味は、もともと、動物をつなぐ綱の意味だと思われるが、家畜として飼われた動物を単につなぐことだけではなく、情愛を持った関係をあらわすまで意味が発展したのだと考えられる。現代では、「情愛を持った関係」の意味で一般的に使われているが、若い人たちには、いまいち受けが悪い。どろどろした関係を嫌っているのかもしれない。
ところで情愛を持った関係とは、何を示しているのだろうか?
それは、表層の関係だけではなく、「断ち切ることのできぬ愛情」を持ってお客様をはじめとする人間関係を創ることだと思う。言い換えれば、「取引」を通した深い人間関係を築くことと考える。
取引は仮の姿で、本当の関係は、人間同士の関係だと思う。取引がなくなっても人間関係は続く。情愛をもって人間として、何でも正直にさらけ出して行動するほうが、建て前や形式にこだわって行動するよりずっと楽だ。人間の本質は、理屈よりも情である。基本に忠実に行動することは、難しいが、少なくとも私は、情を大切にしたい。IT業界は、無味乾燥した世界に見える場合があるが、私の場合は、何人もの人と20数年かけて「絆」を築いてきた。実際、情緒に溢れた愛すべき人がたくさん居る。そのような人と仕事を続けていきたいと思う。
しかし、世の中全体では、情愛を持った関係が、以前より減ったような気がする。