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CIO&CKO(chief information officer;最高情報責任者とChief Knowledge Officer;最高知識責任者)


CIO(最高情報責任者)は、今日かなり馴染みのある概念になってきたが、CKO(最高知識責任者)は、まだそれほどでもない名称である。また両者とも執行役員制で用いられる役割名であるが、日本ではCIOは実質的には情報システム部門の担当役員などを指して呼ぶことも多い。

CIOの職務内容は次のようなものである。企業の経営戦略に基づく情報化戦略の立案及び実行。情報通信技術(ICT)の業界動向の把握と、それらの自社経営組織へ適応性の監視と、それを踏まえた経営戦略の提案。情報化戦略に基づいた情報化計画の推進のための環境作り(部門調整など)。自社の情報資産の最適化とその維持管理。
CIOの役割は一口で言えば、企業にとって重要な経営資源の一つとなった情報資産の最適化管理と言える。

CKO(最高知識責任者)は欧米を中心に普及し始めている。それは特に、ナレッジマネジメントを全社的に推進しようとする企業において、その実行を指揮する役職を言う場合が多い。ナレッジマネジメントは、その会社固有の知識を上手に活用する経営と言える。そこでCKOの職務はそのための組織の設置やリーダーの任命、ナレッジ活用のための環境づくりや風土づくりなどを行うこととされている。

一方、知識を知識資産・知識資本という認識で企業の新たな経営資源として特別に見なそうとする考え方がある。この中には、その企業の保有する特許や著作権などの知的財産の戦略的活用や資産的管理が含まれる。この考えに立つとCKOの役割は更に拡大して、企業の知識戦略を立案、提言する機能も含むようになる。今日の企業を取り巻く技術動向や市場環境はますますグローバル化し、また情報通信技術の発達でその変化のスピードはますます加速化している。そのような状況では、企業にとって今日は強みであるものが、明日には無価値や弱みになってしまうこともありえる。したがって企業経営にとっては、自社の技術やノウハウそのものの価値を、最新の市場環境や技術動向を踏まえ常に監視し、将来の最適な戦略(知識戦略)を検討するということの重要性は確かに高まっている。もしそのような役割を担う者をCKOと呼ぶなら、現状では先のようなナレッジマネジメントを推進するCKOを狭義のCKOとし、知識資産戦略まで担うCKOを広義のCKOと捉える方がわかりやすいかもしれない。

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